退職後の住民税が高い理由!!

退職したら住民税が高すぎる? 退職

17年半勤務した会社を体調不良により退職した元SEのヨシヲです。

会社を退職すると、多額の住民税の支払い通知を受け取って、驚くことがあります。支払通知をもらってからその金額に驚かないように、住民税の仕組みや、なぜ住民税を高いと感じるのかを説明します。

住民税の計算の仕組み

住民税の仕組み

普通のサラリーマンは、毎年の1月から12月までの年収に応じて「所得税」が計算されます。所得税は前払いの仕組みです。毎月の源泉徴収額と1年間の確定税額の差額を12月に行われる年末調整で精算し、源泉徴収票が発行されます。サラリーマンの皆さんは毎年行っているのでご存知かと思います。

では「住民税」についてですが、会社は源泉徴収票と同じ内容(給与支払報告書)を翌年の1月に社員の居住地の市区町村に送付します。市区町村ではこれに基づいて、住民税額を計算し、毎年5月頃に会社に通知します。

会社は通知された税額を元に、6月から翌年5月まで12等分された住民税を給与から天引して市区町村に納付しています。これを「特別徴収」と呼びます。

住民税は後払い

前年の所得に対する住民税を翌年の6月から払うという形なので、住民税は後払いという形になります。新入社員の頃、住民税は天引きされていません。前年の収入がないので、住民税は発生していないのです。住民税が天引きされるのは、2年目の6月以降です。

退職のタイミングで住民税の支払い方法が異なる

退職のタイミングで住民税の支払い方法が異なる

次の転職先が決まっている場合

転職先が決まっているのであれば、転職先の企業でも継続して特別徴収をすることができます。

1月から5月の間に退職する場合

原則として、5月までの残余分最後の給与支払時に一括して天引きすることになっています。これを「一括徴収」と呼びます。数カ月分の住民税をまとめて引かれることになりますので、最後の給与の手取り額は大幅に減ってしまうことになります。

6月から12月の間に退職する場合

退職してしばらくすると、住民税の支払い通知が自宅に届きますので、自分で納付する必要があります。これを「普通徴収」と呼びます。一括で納めることもできますが、4回に分割して納付することができます。6月、8月、10月、翌年1月末が納税の期限となります。

なお、ヨシヲは9月に退職しました。9月分は支払済でしたので、10月〜翌5月分の8ヶ月分を納付する必要があります。通知の日付が11月1日になっていましたので、タイミング的に結局一括払いになりました。

まとめ

まとめ

住民税は、今の収入に対する税金ではなく、前年の収入に対する税金なので、退職後に収入がなくても納付する必要があります。またサラリーマン時代とは異なり、数カ月分をまとめて請求されます。これが住民税が高く感じる理由です。

住民税を滞納すると滞納税が発生しますので、良いことはありません。期限日までに納付するようにしましょう。そのためにも、退職後に自分がどの程度の住民税を納付しなければならないのかを把握しておくことが重要です。

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